築年数が経った実家の建て替えを検討している方は多いでしょう。しかし、建て替えた結果後悔しているケースも珍しくありません。建て替えには高額な費用がかかります。後悔しないためにも、建て替えを検討している場合は、リフォームなど他の方法も視野に入れて考えることが大切です。
本記事では、実家の建て替えで後悔する理由や後悔しないための対処法を紹介します。
家の建て替えで後悔しがちなこととは?
はじめに、家を建て替えて後悔したことの代表例を紹介します。家を建て替えると資産価値や断熱性が高まるなどさまざまなメリットがあります。しかし、実際に家を建て替えたら「こんなはずではなかった」と思うこともあるのです。実家の建て替えを検討している方は、後悔するポイントを参考にしてください。
予算がオーバーした
家の建て替えで最も後悔しがちなのは、予算オーバーです。家を建て替える費用は、使用する建材や設備のグレードなどによって変わってきます。予算をあらかじめ決めていて、設備や内装の種類を比較するとグレードの高い製品のほうが見栄えがするので、高い製品を選びがちです。
その結果、当初の予算よりオーバーすることが珍しくありません。予算オーバーの幅によっては、その後の新生活に影響も出てくるでしょう。予算オーバーを防ぐには予算の絶対上限を決めて、優先度の高い設備から決めていくのがおすすめの方法です。
設計や間取りが失敗した
設計や間取りの失敗も、家を建て変えた際に後悔しがちなことです。家を建て替える際は、あらかじめ建築士やハウスメーカーなどと間取りについて打ち合わせをします。また、希望の間取りを自分で考えている場合もあるでしょう。
しかし、本当の住み心地は実際に住んでみないと分かりません。建築士やハウスメーカーが自信を持ってすすめていたものの、実際に住んでみると住みにくいケースもあるでしょう。入り例を挙げると、
●窓の位置を移動させたら採光が悪くなった
●バリアフリーではないので後年住みにくさが増した など
が挙げられます。
建て替えたのに後継がいない
近年は、親世帯と子世帯が別の家を買うケースも珍しくありません。せっかくお金をかけて立て直したのに、子世帯が別所に家を買って後継がいなければ、築浅の家を売りに出すことになります。
「それならば、リフォームにしておけば良かった」と思う方もいるでしょう。しかし、建て替えれば資産価値も上がるため、買い手が付きやすくなるメリットもあります。
固定資産税が増えた
家を建て直すと資産価値が上がるので、固定資産税が上がります。固定資産税は家を所有している限り毎年かかるので、固定資産税が上がると生活に重い負担となる場合もあるでしょう。
おおよその固定資産税の金額を計算して、毎年払っていける金額かどうかを事前に確認することが大切です。また、新築でも前の家よりも床面積を小さくすれば、固定資産税を抑えられます。
家を建て替えずに快適に暮らすには?
家を建てようと計画したが、どうしても資金繰りなどの都合が付かないなどの理由であきらめる場合もあるでしょう。しかし、家を建て替えなくても老後を快適に過ごす方法はあります。ここでは、家を建て替える以外で家を住みやすくする方法を紹介します。
リフォームをする
家を建て替えるより、リフォームをしたほうが費用を抑えられます。リフォームにもいろいろな種類があり、家の間取りを変えるような大規模なリフォームも可能です。例えば、広すぎる家を減築したり、部屋数を減らしたりといったリフォームもできます。特に、構造がしっかりしている家は、リフォームでも十分老後に暮らしやすい家を造れます。
その一方で、構造が老朽化している場合はリフォームができないかもしれません。リフォームを検討している場合は、まず家の状態をリフォーム会社や工務店に調べてもらいましょう。
家の住み替え
家の建て替えをするより、家を住み替えたほうが費用が抑えられる場合があります。また、持ち家の管理が大変になった場合は、一戸建てからシニア向けマンションなど管理に手間がかからない物件に引っ越したほうが暮らしやすくなる場合もあるでしょう。特に、子世帯が別に家を買った場合、早めに家を処分したほうが相続も楽になります。
家を売却した資金を新しい家の購入資金に使えるので、別途資金を用意する必要がないのもメリットです。その一方で、
●希望する金額で売却できない場合
●買手がなかなかつかない場合。
といったデメリットも挙げられます。
家を建て替えて後悔しないためには?
最後に、家の建て替えで後悔しないためにチェックしておくべきポイントを紹介します。
これから、老後を過ごしやすくするために家の建て替えを検討している方は、参考にしてください。
10年先のことを考える
家を建て替える際は、今だけではなく10年先のことも考えましょう。特に、50代〜60代で老後のために家を建て替えた場合、10年後には夫婦どちらかが要介護になっている可能性があります。
そこでバリアフリー仕様にすれば、改めて介護のためのリフォームをする必要はありません。また、子どもが家に戻ってくる可能性や、家を別に購入して完全に独立する可能性なども考えておくと、間取りを考える際に役立ちます。
子どもが家を継ぐかどうかわからないといった場合は、部屋を区切ったりつなげたりできるような間取りを考えておくと、家族構成が多少変わっても対応できるでしょう。
複数のリフォーム会社に相談する
家を建て替える場合は、複数のリフォーム会社に依頼して見積もりを作成してもらいましょう。リフォーム会社によって建てる家には特徴があり、得意、不得意があります。複数のリフォーム会社に見積もりを依頼すれば、比較して検討できます。
また、地域の相場も分かるほか、価格交渉をする際にも役立つでしょう。このほか、複数のリフォーム会社に相談しているうちに、どんな家を建てたいか具体的にイメージできるようになります。
リフォームの見積もりを取ってみる
家の建て替えとリフォームのどちらにしようか迷っている場合、建て替えとリフォームの見積もりを両方取って比較してみてください。老後のために家を建て替えたりリフォームしたりする場合、あまり高額な費用がかかるとローンの返済などが生活を圧迫する恐れもあります。
また、50代・60代は組めるローンの額にも限りがあります。できるだけ余裕を持った返済計画が立てられる方法で老後に住みやすい家を作りましょう。
予算の上限を決める
予算オーバーを防ぐためには、予算の上限をしっかりと決めておきましょう。また、設備をグレードアップするなら、優先順位を決めておきます。そうすれば、「迷ったので全ての設備をグレードアップして、大幅に予算オーバーした」といった後悔も防げます。
家の建て替えは計画を入念に立てよう
家の建て替えにはまとまった資金がかかります。ローンを組む、退職金などを建築資金に充てるなどの方法がありますが、建てた後で「失敗した」と思ってもやり直しはできません。したがって、複数のリフォーム会社に相談して見積もりを作ってもらいましょう。
また、リフォームや住み替えも同時に検討し、見積もりを作ってもらってください。そうすれば、選択肢も増えます。当社でも随時ご相談を承っていますので、家の建てかえを検討している方は、一度ご相談ください。
Q 家を建て替える場合、親世帯だけではローンが組めなかったらどうすればいいでしょうか?
A子ども世帯と一緒に親子リレーローンを組むなどの方法もあります。まずは金融機関に相談してみましょう。
Q 家を建て替える場合、リフォーム費用の他にどんな費用がかかりますか?
A税金や各種手数料、家ができあがるまでの仮住まい費用なども必要です。
このほか、予算の上限をリフォーム会社に伝えておけば、その範囲で最も良い形で提案をしてくれるはずです。当社でも、見積もりから相談まで幅広く行っています。小さなことでもお気軽にご相談ください。