フローリングの張替えをする際、可能なら住みながら行いたいと考えている方も多いでしょう。自宅に住みながらフローリングのリフォームは行えるのでしょうか。
この記事では住みながらフローリングの張替えを行うメリット・デメリット、工事内容、住みながらでは行えない工事事例などを紹介します。
仮住まいを借りたり、ホテルに宿泊したりせずに床をリフォームしたい方は、ぜひ参考にしてください。
フローリングの張替え工事は住みながらできる!
フローリングの張替え工事は住みながらでも可能です。ただし、工事の種類や規模、やり方によっては、住みながらの張替え工事が難しい例もあります。
また、フローリング工事の規模によって住みながら行なえたとしても、騒音やホコリなどで強いストレスを覚える可能性もあるでしょう。したがって、フローリングの張替え工事を依頼した段階で、業者に「住みながら工事が可能か」「一度別所に移ったほうがいいのか」など、詳しく相談してみるのがおすすめです。
住みながらのリフォームは、計画性と準備、そして業者との連携が成功の鍵となります。この記事で紹介したポイントを参考に、快適なリフォームを実現してください。次の章では、住みながらフローリング張替えリフォームをするメリット・デメリットについて詳しく解説します。
フローリングの張替え工事を住みながら行うメリット・デメリット
ここでは、フローリング張替え工事を住みながら行うメリット・デメリットを、より具体的に紹介します。フローリングの張替え工事を予定しているが、住みながら行うかどうか迷っている方は参考にしてください。
メリット
住みながらフローリングの張替え工事を行うメリットは、大きく分けて3つあります。
- 引っ越しに伴う手間と費用を節約できること:近場への引っ越しでも、家族の人数や荷物の量によっては、数万円から10万円以上の費用がかかります。しかし、住みながら工事を行うことで、こうした経済的な負担を大幅に軽減できます。
- 工事の進捗状況を自分の目で確認できる点:工事の様子を直接見ることができるため、疑問点があれば職人さんにすぐに質問でき、細かな調整もスムーズに行えます。これにより、より満足度の高い仕上がりを実現できます。
- 職人さんと直接コミュニケーションを取りやすい点:些細な要望も伝えやすく、例えばコンセントの高さを微調整するなど、細かい部分の修正にも柔軟に対応してもらえます。こうした「ちょっとした不便」の解消は、リフォーム後の暮らしやすさを大きく向上させます。
ただし、工事が始まってからの大幅な変更は難しい点にご注意ください。それでも、小さな調整は可能ですので、快適な生活空間を実現するため、積極的に職人さんと相談することをおすすめします。
デメリット
住みながらフローリングの張替え工事を行うデメリットは、以下のとおりです。
- ホコリや騒音:工事中はどうしてもホコリや騒音が発生します。特に築年数の経った住宅では、想像以上のホコリが舞い上がり、生活空間に侵入する可能性があります。また、騒音は思っている以上にストレスとなるでしょう。
- 荷物の移動:複数箇所の張替え工事の場合は、荷物の移動が大きな負担になります。場合によっては、工事を中断して荷物の移動日を設ける必要も出てくるでしょう。
- 工期の長期化と費用増加:住人の生活への影響を最小限に抑えるため、工事方法に制限がかかる場合があります。その結果、工期が伸び、工費が高くなる可能性も考慮しなければなりません。
フローリング張替えの費用:畳数別の相場と料金内訳
フローリング張替えの費用は、部屋の広さや使用する材料、そして業者によって大きく異なります。この章では、畳数別の費用相場と、料金の内訳について詳しく解説します。賢くリフォームを進めるために、ぜひ参考にしてください。
畳数別の費用相場
フローリング張替えの費用は、一般的に畳数に比例して増加します。目安として、1畳あたりの費用は1万円~3万円程度ですが、使用する材料や施工の難易度によって変動します。例えば、高級感のある無垢材を使用する場合や、複雑な下地処理が必要な場合は、費用が高くなる傾向があります。以下に、一般的な畳数別の費用相場を示します。
- 1畳~3畳:3万円以上
- 4畳~6畳:10万円以上
- 7畳~10畳:20万円以上
- 10畳以上:40万円以上
上記はあくまで目安であり、実際の費用は、現場調査や見積もりによって確定します。複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが重要です。
料金内訳:費用を構成する要素
フローリング張替えの費用は、大きく分けて以下の要素で構成されています。それぞれの項目について、詳しく見ていきましょう。
- 材料費
使用するフローリングの材質、種類、品質によって大きく変動します。無垢材、複合フローリング、シートフローリングなど、様々な種類があり、それぞれ価格帯が異なります。また、防音性や耐水性などの機能性が高い材料ほど、高価になる傾向があります。さらに、巾木や下地材なども材料費に含まれます。
- 施工費
これは、職人の作業時間や施工の難易度によって決定します。下地処理が必要な場合や、特殊な施工方法を要する場合には、施工費が高くなる可能性があります。また、業者の規模や経験によっても、施工費は異なります。
- 廃材処分費
古いフローリングの処分費用です。処分方法や量によって費用が変動します。環境に配慮した適切な処分方法を選択することが重要です。
- その他費用
上記以外にも、諸経費や消費税などが加算されます。見積もりには、全ての費用が明記されているかを確認しましょう。不明な点があれば、業者に確認することが大切です。
正確な費用を知るためには、複数の業者に見積もりを依頼し、料金内訳を比較検討することが不可欠です。それぞれの業者から提示された見積もりを丁寧に比較することで、最適な業者を選ぶことができるでしょう。費用だけでなく、施工内容やアフターサービスなども考慮して、総合的に判断することが重要です。
住みながらでも可能なフローリングの張替え工事の特徴
フローリングの張替え工事が住みながらでも可能かどうかは、工期や工法で判断するのも1つの方法です。ここでは、住みながらでも可能なフローリングの張替え工事の特徴を紹介します。
重ね張り工法でフローリングを張替えする
重ね張り工法でフローリングの張替え工事を行うと、工期も短くホコリや騒音も発生しにくいので、住みながらでも可能です。重ね張り工法とは、既存の床材を剥がさず、その上に新しい床材を張っていく工法です。既存の床材を剥がさないため、ホコリや騒音も発生しにくく、工期も短いメリットがあります。
重ね張り工法は、床下の下地劣化やカビなどが発生していなかったり、ドアやふすまの加工工事が可能だったりすれば問題なく行なえます。
なお、床に段差ができる、音鳴りが発生しやすくなる、使える床材が限られるなどのデメリットもあるので、頭に入れておきましょう。
全面張替え工事ではない
家の一部のみフローリングの張替え工事を行う場合は、張替え工事をしない部屋に荷物をまとめておけます。そうすれば、荷物の移動も極力行わなくてすむため、住みながらでも工事をしやすいでしょう。
例えば、水回りと居住部でフローリングの床材を分けている場合は、床材の耐久性に差が出て、張替え時期が異なる可能性があります。キッチンと洗面所の2か所だけの張替え工事をする場合は、多少の不便はあっても住みながらの工事は十分可能です。
部屋の形が長方形か正方形
部屋の形が長方形や正方形だと張替え工事もやりやすく、工期も短い傾向があります。そのため、住みながら張替え工事を行いやすいでしょう。張替え工事を依頼する業者に部屋の形を見てもらったうえで、工期を算出してもらって判断するのがおすすめです。
ただし、変形した部屋がすべて張替え工事の工期が長くなるとは限りません。長方形や正方形の部屋と同じ位の工期で張替えが終る物件もあるので、張替え工事を依頼する業者に相談してみましょう。
フローリングの張替え工事を住みながら行うのが難しい事例
ここでは、フローリングの張替え工事を住みながら行うのが難しくなりがちな事例を紹介します。工法・工期によっては無理に住みながらの工事を行わないほうがおすすめの事例もあるので、参考にしてください。
フローリングを一度剥がして張り替える工事をする場合
張替え工法を行なう場合は、ホコリや騒音も発生しやすく、下地の修理なども必要になるケースが多いので、住みながらの工事には不向きです。張り替え工法とは、既存のフローリングを一度剥がしてから張り替えるリフォームです。
フローリングの下地は剥がしてみなければ状態がわからない場合も多く、「剥がした結果、大規模な修繕が必要なった」という場合があります。工事範囲が狭くても張替え工法を洗濯した場合は、一時的な引っ越しを検討しましょう。特に、築年数が経った家ほど修繕が必要な可能性が高くなる傾向があります。
家全体のフローリングを張り替える工事をする場合
家全体のフローリングの張替え工事をおこなう場合も、以下のような理由から一時的な家移りがおすすめです。
- 家財道具を置ける場所の確保が難しい
- ホコリや騒音が発生しやすい
- 生活する場所が限られて不便
フローリングの張替えは順番に行っていきますが、住みながら行うと荷物の移動が大変です。大型家具や家電はトランクルームに移動する方法もありますが、そうなると生活が不便になります。
また、広範囲の張替え工事を行えば騒音が大きくなったりホコリも多くなったりしがちです。工期も長くなりがちなので、家移りしたほうが、ストレスがかかりにくいでしょう。
変形的な部屋のフローリングを張り替える
変形的な部屋や備え付けの家具がある部屋などを複数張替え工事がある場合も、工期が長くかかりがちなので家移りしたほうが良いケースがあります。工期が長くかかるほど、その間は普通の生活が送れません。家にいる時間が長い人ほどストレスがかかりやすいでしょう。
また、住みながら行う張替え工事より、住人に家移りしてもらってから行う張替え工事のほうができる工法の種類が多い場合もあります。張替え工事を依頼する業者と相談して、家移りしたのと住みながらとでの工期の違いなどを算出してもらうといいでしょう。
フローリングの張替え工事を住みながら行いたい場合はどうしたらいい?
フローリングの張替え工事を住みながら行ないたい場合は、まずリフォームを依頼する業者にその旨を相談してみましょう。経験が豊富な業者ならば、依頼された張替え工事が住みながら行なえるか熟知しています。業者に「できれば引っ越されたほうが…」と提案された場合は、無理をしてはいけません。
また、工法は重ね張り工法を選択しましょう。張替え工法に比べると工期がぐっと短くなる場合があります。特に、下地がしっかりとしていて問題ない場合は、工期だけでなく費用も節約できるでしょう。
このほか、可能ならば部分的な張替え工事を選択しましょう。一度に張替え工事をしたほうがトータルでは安いかもしれませんが、引っ越し費用と比べると、住みながら部分的な張替え工事を行ったほうがお得なケースもあります。
住みながらリフォームする際の注意点と準備
フローリング張替えを住みながら行う場合、いくつかの注意点と準備が必要です。快適な生活を維持しながら、スムーズなリフォームを進めるために、事前にしっかりと準備しておきましょう。
生活空間への影響を最小限にする工夫
住みながらのリフォームは、生活空間への影響を最小限に抑えることが重要です。工事期間中、生活に支障が出ないように、工夫が必要です。例えば、作業スペースの確保や、騒音対策、埃対策など、具体的な対策を事前に検討しておきましょう。
- 作業スペースの確保
工事中は、作業スペースが必要になります。作業スペースを確保するために、家具の移動や片付けが必要になる場合があります。事前に不要な家具を処分したり、一時的に別の場所に移動したりするなど、作業スペースを確保するための計画を立てましょう。また、作業スペース以外も、埃などが付着しないよう、養生しておきましょう。
- 騒音対策
フローリング張替え工事は、ある程度の騒音が出ます。近隣への配慮も大切です。工事時間や作業内容を事前に業者と相談し、騒音によるトラブルを防ぎましょう。近隣住民への挨拶も忘れずに行い、工事への理解と協力を得る努力をしましょう。工事期間中は、騒音に配慮した行動を心がけましょう。
- 埃対策
工事中は、どうしても埃が発生します。埃対策として、養生シートなどを活用し、家具や生活用品に埃が付着しないようにしましょう。また、空気清浄機などを活用し、室内の空気の質を保つ工夫も重要です。工事後も、徹底的な清掃を行い、埃の除去に努めましょう。小さなお子さんやペットがいる家庭では、より一層の注意が必要です。
- 生活動線の確保
工事中は、生活動線が阻害される可能性があります。工事の進捗状況を把握し、生活動線への影響を最小限に抑えるように計画を立てましょう。業者と連携し、作業スケジュールを調整することで、生活に支障が出ないように工夫できます。例えば、キッチンやバスルームへのアクセスを確保するなど、細やかな配慮が大切です。
準備しておくべきものリスト
住みながらリフォームを行う際は、いくつかの準備が必要です。事前に準備することで、スムーズなリフォームを進めることができます。
- 仮住まいの確保(必要に応じて)
工事期間中、仮住まいが必要となる場合があります。仮住まいが必要かどうかは、工事規模や内容、住環境によって異なります。事前に業者と相談し、仮住まいが必要かどうかを判断しましょう。仮住まいの確保には、時間と費用がかかるため、早めの準備が重要です。
- 貴重品の保管
工事中は、貴重品を安全に保管することが重要です。盗難や破損を防ぐため、貴重品は事前に安全な場所に保管しましょう。金庫や貸金庫などを利用するのも良いでしょう。保管場所を明確にして、万が一の事態に備えましょう。
- ペットや子供の対応
ペットや子供がいる家庭では、工事中の安全対策が必要です。ペットは、騒音や作業員に驚いてしまう可能性があります。安全な場所に避難させたり、一時的に預けたりするなどの対応が必要です。子供も、工事現場に近づかないように注意しましょう。安全対策をしっかり行い、安心してリフォームを進めましょう。
- 連絡手段の確保
業者との連絡手段を確保しておきましょう。工事に関する問い合わせやトラブル発生時の連絡などがスムーズに行えるように、連絡先を事前に確認しておきましょう。メールアドレスや電話番号などを確認し、必要に応じて、緊急連絡先も登録しておきましょう。
これらの注意点と準備を参考に、住みながらでも快適なフローリング張替えリフォームを実現しましょう。事前の計画と準備が、ストレスのないリフォームに繋がります。業者との綿密なコミュニケーションも、スムーズなリフォームを進める上で非常に重要です。
まとめ:フローリングの張替え工事は住みながら行えるが注意点もある
フローリングの張替え工事は住みながらでも十分可能です。しかし、全ての張替え工事が住みながらできるとは限りません。また、住みながらできてもホコリや騒音が強いストレスになる場合もあるでしょう。
住みながら行うフローリングの張替え工事のメリット・デメリットを把握したうえで、フローリングの張替え工事を住みながら行うか、決断してください。
弊社でも、さまざまなリフォーム工事を承っております。リフォームに関するご相談、お問い合わせはお気軽にお問い合わせください。
Q. 住みながらフローリングの張替え工事を始めてから、一時的な家移りは可能ですか? A 可能ですが、一時的に工事を中断しなければならないので工期が伸びる恐れもあります。
Q.家財道具の移動はリフォーム業者に手伝ってもらえますか? Aリフォーム業者はあくまでも張替え工事を行う会社なので、家具の移動は手伝ってもらえません。必要ならば、便利屋などに依頼しましょう。