日本でおなじみの畳ですが、「フローリングは掃除が楽だけど、畳の部屋も欲しい」と思う人は少なくありません。既存の部屋の床がフローリングの場合、畳にしたいのであればリフォームが必要です。その際、どれぐらいリフォーム費用がかかるのかが気になりますよね。そこで今回は、フローリングから畳にリフォームにはどんな方法があるのか、また気になる費用についても詳しくご紹介します。
フローリングから畳にリフォームするメリット
部屋の床材としてフローリングは人気がありますが、畳の良さに惹かれ、フローリングを畳にリフォームする人が増えています。なぜ畳に注目が集まっているのか、その理由を詳しくご紹介します。
クッション性があり衝撃に強い
ほどよい固さのある畳にはい草を表に編んだ畳表が貼りつけられており、クッション性が高い点が畳の魅力の一つだといえます。また芯となる畳床は頑丈に作られているので、衝撃に強く凹みにくいといったメリットがあります。さらにフローリングと違い、い草には空気が豊富に含まれているため、床に振動が伝わりづらいです。転んでも衝撃を吸収してくれるため、怪我をしにくいこともメリットです。
断熱性・消臭性が高い
畳に使われているい草は天然素材です。い草の魅力の一つに、高い吸湿性が挙げられます。い草には空気中の水分が多いときには湿気を吸い込み、空気が乾燥しているときには持っている水分を放出する働きがあります。この働きにより、床から直接伝わりやすい夏の暑さや冬の寒さを遮断してくれるので、断熱性の高い点も魅力とだいえます。さらにい草には空気を浄化する作用や消臭効果もあり、畳を敷いているだけで部屋の空気をきれいに保ってくれることもメリットです。
落ち着いた雰囲気が作れる
畳の良さは、シンプルなデザインゆえに洋室や和室という枠組みに囚われず、どんなタイプの部屋にもなじみやすい点です。畳を使うことで、応接間や寝室などといった落ち着きのある空間を作れます。汎用性が高く、過ごしやすい空間作りにしたい人におすすめの床材です。
フローリングを畳にリフォームする2つの方法
フローリングから畳にリフォームをする場合、「なるべくお金をかけたくない」「一部屋だけリフォームしたい」などの希望にそったプランを考える必要があります。畳にリフォームする方法には大きく分けて以下の2つがあるので、詳しく見ていきましょう。
フローリングの上に畳を敷く
すぐにリフォームできるのは、今あるフローリングの上に直接畳を敷く方法です。置き畳という小さなサイズの畳は、購入すればすぐ敷くことができる手軽さがメリットです。またユニット畳というセット販売されている畳もあり、こちらもフローリングの上に置くだけで簡単に畳の部屋を作ることができます。ただしフローリングの床全面に置き畳やユニット畳を敷くのであれば、畳と壁の間の隙間を埋める必要が出てくるため、畳寄せを取り付けなければなりません。この場合は自分でするのではなく、リフォーム業者に依頼した方がきれいに仕上がります。
フローリングを剥がしてから畳を敷く
フローリングを剥がしてから畳を敷くのは、最もポピュラーなリフォーム方法です。DIYで行うのは難しいことから、リフォーム業者に依頼する場合が多いです。フローリングと畳とでは床材の厚みが違うため、畳に替えるだけだと他の部屋との段差が生じてしまいます。また、経年によって床の下地が傷む場合があります。これらの対応に際して別途工事が必要になることもありますが、部屋の大きさにあうサイズの畳をきれいに敷いてもらえるのでリフォーム業者に対応してもらうのが賢明です。
フローリングから畳へリフォームする費用
フローリングから畳にリフォームする場合、「フローリングの上に畳を敷く」「フローリングを剥がして畳を敷く」のいずれかの方法でリフォームするかによって費用が変わってきます。ここでは、実際にリフォームした場合にどれぐらいの費用がかかるのかを見ていきましょう。
費用の目安
フローリングに畳を敷く場合、置き畳やユニット畳を購入するだけなら畳の専門店やホームセンター、通販を利用すればすぐリフォームが可能です。天然のい草を使った畳の場合は価格が高くなりますが、水拭き可能なPP素材や汚れたらその部分だけ交換可能な和紙を使った畳なら半畳で約4,500円と手軽に購入できます。フローリングを剥がして畳を敷き直す場合は、畳の代金に加え、根太の組み替えや畳寄せの設置、剥がしたフローリングの廃棄処分の費用もかかるため、12.5万円程度が相場です。ただし、床の下地が傷んでいた場合には別途費用がかかります。床の広さによっても費用は変わりますが、6畳だと13万円程度が相場です。
補助金の利用
フローリングから畳へのリフォームは、それなりに費用がかかります。そのため、リフォームの内容によって利用できる補助金はないか、事前に調べておくといいでしょう。床のリフォームの場合は、介護保険や省エネを対象とした補助金が利用できる可能性があります。補助金の申請は工事開始前に行う必要があるので、依頼するリフォーム会社に相談するようにしましょう。特に補助金の場合は、申請時期によっては終了している可能性もあるので、早めの確認が必要です。
畳の種類と特徴
畳へのリフォームでは、どの畳を使うかによって価格が変わります。また畳のクッション性や手触り、断熱性といった性質の違いによっても価格が異なるので、主な4つの畳の種類と特徴を知っておくといいでしょう。
建材畳床
一般的に多く使われているのが建材畳床です。耐湿性の高いポリスチレンフォームと断熱性、防音性に優れたインシュレーションボードを貼り合わせたタイプです。安価ですが、耐久性に劣るのがデメリットです。
稲わら畳床
古くから使われてきた稲わらを幾層にも重ねて作られるのが、稲わら畳床です。天然素材なので価格は高めですが、調湿機能に優れ、弾力性があるのが特徴です。ただし畳の厚みがあるため重く、気密性の高い環境だとカビやダニが発生しやすいのがデメリットといえます。
サンドイッチ畳床
断熱性の高いポリスチレンフォームを藁ではさんだのが、サンドイッチ畳床です。軽量でダニが発生しにくいメリットがあります。また感触が稲わら畳床とよく似ているので、畳の良さは取り入れたいものの費用を抑えたい場合や湿気が多い部屋におすすめです。ただしポリスチレンフォームはリサイクルが難しく、環境問題になっている現状があります。
フローリング用置き畳
畳を手軽に取り入れたい場合におすすめなのが、フローリング用の置き畳です。裏面に滑り止め加工がしてあることと、カラーが豊富なことが大きな特徴です。また厚みや素材の種類が多いほかに、収納つきの高さがあるものや縁があるものとないものなど、お好みのタイプを選べるのもメリットだといえます。ただし床全体に敷き詰める場合、サイズが合わないこともあるため注意が必要です。
畳にリフォーム後の掃除方法
畳はフローリングと違い、小まめな手入れが必要です。日常的にお手入れをしていれば長く使えるので、「畳の目にそってホウキや掃除機で埃を取り除く」「から拭き後に換気をする」ことを心がけてください。また、飲み物等の水気のあるものをこぼしてしまうと吸い込んでしまい、カビが発生しやすくなります。なるべく早く乾いた布で水分を取り、から拭きするようにしましょう。色のついた飲み物や調味料をこぼした場合は、乾いた雑巾で水気を取ってから塩をまき、歯ブラシで汚れをかきだした後にから乾拭きします。水気は大敵なので、「畳掃除の仕上げはから拭き」を忘れないようにしましょう。
畳の床でリラックスできる生活を
古くから日本でなじみのある畳は、機能性の高さから注目を集めています。「フローリングの部屋から落ち着きのある畳の部屋に変更したい」「畳の部屋にリフォームしたいけど、費用が心配」とお悩みなら、ぜひエコアートにご相談ください。多数のリフォーム実績を持つ弊社であれば、お客様目線での最適なリフォームプランをご提案させていただきます。畳についての疑問や質問など、ご不明な点がありましたらぜひお気軽にお問い合わせください。