ルーフバルコニーは、屋根の上に設置する屋外スペースです。部屋が広く見えたり、スペースを有効活用できたりするメリットがあるため、後付けリフォームを検討している人も多いのではないでしょうか。ただ、ルーフバルコニーにはデメリットもあるので、よく知らないまま取り付けると後悔するかもしれません。そこで、この記事では、ルーフバルコニーのメリット・デメリットや、設置するときの注意点などを解説していきます。
ルーフ バルコニーのメリット
まずは、ルーフバルコニーのメリットを解説していきます。
スペースを有効活用できる
ルーフバルコニーには、スペースを有効活用できるメリットがあります。もともと屋根だった場所に屋外スペースを設けることで、庭やデッキのように洗濯物を干したり、バーベキューをしたりできます。実際に庭やデッキを作るときは、ある程度広い敷地が必要ですが、ルーフバルコニーなら敷地が必要ありません。敷地が限られていて庭を作れなかった人や、屋根のスペースを有効活用したい人におすすめです。
開放的な気分になれる
ルーフバルコニーがあると気軽に外に出られるため、開放的な気分になれます。ルーフバルコニーはベランダより広いので、イスや机を置いたり、人工芝を敷いて公園のような雰囲気にしたりすることで、室内では感じられない開放的な気分が味わえるでしょう。自宅でいつでも開放感が楽しめるのは、ルーフバルコニーの魅力のひとつです。
部屋が広く見える
ルーフバルコニーには、部屋を広く見せる効果もあります。とくに、部屋とルーフバルコニーの床材を同じ素材にすると一体感がうまれるので、より広い空間に見せることができるでしょう。部屋が窮屈に感じられる場合は、ルーフバルコニーを設置することで、快適性が大きく向上するかもしれません。
ルーフバルコニーの設置リフォームに関する費用
ルーフバルコニーを設置するときは、ルーフバルコニー本体を設置する費用のほか、防水処理の費用が必要です。また、防水機能を維持するために、定期的にメンテナンスをしなくてはいけません。ここでは、ルーフバルコニーの後付リフォームと、メンテナンスにかかる費用の相場を解説していきます。
設置費用
ルーフバルコニーを後付けする費用は、1㎡あたり11万円程度〜が相場です。ただ、耐荷重量の制限により家の補強工事が必要になった場合は、より高額な費用が必要になります。また、ルーフバルコニーのデザインによっても費用は大きく変動します。
そして、ルーフバルコニーを設置するときには防水処理が欠かせません。バルコニーやベランダの防水処理でよく使われている、ウレタン防水とFRP防水の違い、費用を比較してみましょう。
ウレタン防水 | FRP防水 | |
工期 | 4~5日 | 1~2日 |
耐久性 | 〇 | ◎ |
費用(1㎡あたり) | 3,800円程度~ | 4,600円程度~ |
ウレタン防水とFRP防水は、どちらがおすすめとは一概には言えません。FRP防水は工期が短く、耐久性に優れていますが、その分費用も高くなります。それぞれの特徴と費用を理解したうえで、適切なほうを選びましょう。
メンテナンス費用
ルーフバルコニーは、防水機能を維持するために、5年程度を目安にトップコートを塗り替えなくてはいけません。トップコートの塗り替え費用は、2万5千円程度~が相場です。定期的にメンテナンスをしないと、劣化が早まったり、雨漏りしたりするリスクが高まります。
ルーフバルコニーリフォームの費用を安く抑えるには
ルーフバルコニーのリフォームをするときは、費用をできるだけ安く抑えたいですよね。ルーフバルコニーのリフォーム費用を安く抑えるには、複数の業者から見積をとったり、部分的にDIYしたりするのがおすすめです。それぞれについて詳しく解説していきます。
複数の業者から見積をとって比較する
複数の業者から見積をとって比較することで、より低価格で工事をしてくれる業者を見つけられます。見積を比較するときは、同じ条件で見積が出されているかをしっかり確認しましょう。極端に安い場合は、工事内容が違っていたり、製品の型が違ったりすることがあります。
また、複数の業者に見積を依頼することで、業者ごとの対応の違いも比較できます。見積を作成するスピードや説明の丁寧さ、実績の豊富さを比較することで、よりよい業者が見つけられるでしょう。
可能な部分はDIYを行う
ルーフバルコニーのリフォーム費用を抑えたいときは、できる範囲でDIYするのもひとつの方法です。床材の施工は初心者でも比較的簡単にDIYできます。防水処理もDIYでできないことはありませんが、雨漏りを防ぐために重要な工程なので、プロに依頼したほうが安心です。
ルーフバルコニーで使用する床材の種類と特徴
どんな床材を選ぶかで、ルーフバルコニーの使い勝手と見た目の印象が大きく変わります。以下では、ルーフバルコニーでよく使われている5つの床材の特徴を解説していきます。
人工芝
人工芝はクッション性があるので、お子さんやペットがいる家庭におすすめです。ただ、人工芝はゴミが絡まりやすく、手入れが大変になるデメリットがあります。また、人工芝のなかにもいろいろな種類がありますが、ルーフバルコニーで使用するときは、水はけのよさを重視しましょう。というのも、ルーフバルコニーは、地面と違い水が吸収されないためです。水を含んだ状態が長時間続くとルーフバルコニーの劣化につながるので、スムーズに排水される人工芝を選びましょう。
人工木
人工木は、耐水性が高いので、雨にさらされるルーフバルコニーの床材に向いています。天然木と比べると見た目の高級感は劣りますが、天然木よりコストがかからず、メンテナンスがしやすい点が大きなメリットです。また、天然木のように水を吸収しないので、湿気がこもらずシロアリ対策としても有効です。さらに、部屋の床材がフローリングの場合は、ルーフバルコニーの床材を人工木にすることで、一体感をもたせられます。
天然木
天然木は、質感とデザイン性に優れています。天然木というと、耐久性が低く手入れが大変なイメージがあるかもしれませんが、イペやウリンなどのハードウッドは耐久性が高く、メンテナンスの手間がかかりにくいです。木材の温かみや雰囲気を楽しみたい人におすすめです。ただ、天然木は、シロアリが集まってくるリスクがあるので、湿気がこもらないように風通しをよくしたり、物を置き過ぎたりしないなどの対策をしなくてはいけません。
タイル
タイルは、高級感のある見た目と高い耐久性が魅力です。また、汚れても掃除しやすいので、掃除が苦手な人にぴったりです。さらに、タイルは種類が豊富なうえ、並べ方によってオリジナルのデザインが楽しめます。ただ、ほかの床材に比べて重いため、屋根部分の耐荷重の制限によっては施工できないかもしれません。価格も高くなりがちです。
ルーフバルコニーリフォームで注意したいこと
ルーフバルコニーのリフォームは、比較的大規模な工事で簡単にやり直せるものではないので、失敗は避けたいですよね。以下では、ルーフバルコニーの設置リフォームをする前に知っておきたい注意点を解説していきます。
強度・耐荷重量の確認が必要
ルーフバルコニーを後付けするときは、屋根部分の強度や耐荷重量を確認してもらわなくてはいけません。その結果、補強工事が必要になることもあります。強度や耐荷重量の確認や、補強工事は業者によって対応していない場合があります。また、ルーフバルコニーに置くものの重さも建築基準法で定められているので、事前にどの程度のものが置けるのか確認しておきましょう。
雨漏りが発生する可能性がある
ルーフバルコニーは、屋根としての役割も果たしていますが、屋根に比べると雨漏りするリスクが高いです。というのも、ルーフバルコニー自体には屋根がなく、雨が降ると水がたまりやすいからです。雨漏りを防ぐには、防水処理をしっかり行ったり、水がたまりにくいように排水溝を数か所設けたりするなどの工夫が必要です。
掃除が大変
ルーフバルコニーは屋外にあるのでゴミがたまりやすく、掃除が大変です。こまめに掃除をしないと、見た目の清潔感が損なわれるのはもちろんですが、排水溝にゴミがたまることでいろいろな弊害が起きる恐れがあります。たとえば、防水機能の劣化が早まったり、カビやコケなどが発生したりしてその後の手入れがさらに大変になるかもしれません。バルコニーの安全性や快適性を保つためにも、こまめな掃除が欠かせません。
柵の素材や高さ
ルーフバルコニーに設置する柵の高さや素材も、慎重に検討しましょう。柵を高くすることでプライバシーが確保されやすいメリットがある反面、閉塞された印象になり、ルーフバルコニーのよさが半減してしまうかもしれません。とはいえ、柵があまりに低いと安全性が確保しづらくなるので、小さいお子さんがいる家庭にはとくに不向きです。高さがあっても視線が抜けるように、目隠しできる柵で全面を囲うのではなく、一部に異なる素材の柵を使ったり、スリットをいれたりして工夫をするといいでしょう。
オーニングの設置を検討する
ルーフバルコニーを作るときは、日差しを避けるためのオーニングの設置も検討しましょう。日当たりのよさがルーフバルコニーのメリットであるとはいえ、夏は日差しが強すぎて不快に感じられるかもしれません。とくに、お子さんがルーフバルコニーで遊ぶときには、紫外線が気になる人もいるでしょう。オーニングがあれば、シーンに合わせて日差しをさえぎることができます。ただ、オーニングは後付けもできるので、設置するか迷っている人はルーフバルコニーの使用感を確認してから考えてもいいかもしれません。
ルーフバルコニーを設置して快適な空間を手に入れよう
この記事では、ルーフバルコニーの後付けリフォームについて解説しました。理想のルーフバルコニーを手に入れるためには、耐荷重量の確認や補強工事に対応できる業者を探すことが大切です。防水処理の技術も業者によってばらつきがあります。エコアートは豊富な施工実績で、お客様に合わせたリフォームをアドバイスさせていただいています。リフォームに関するお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。