「屋根裏の空間を有効活用したい」と考えて、屋根裏リフォームを検討する方は少なくありません。しかし、リフォーム費用がわからずになかなか踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
今回は、屋根裏リフォームの費用相場やかかる日数について解説します。また注意点まで紹介するので、ぜひ参考にしてください。
屋根裏のリフォームが人気の理由
近年リフォーム技術の発展によって、屋根裏のデッドスペースを有効活用できるようになりました。特に屋根裏のリフォームは、新たな収納スペースや部屋として人気が高いです。
収納スペースが広くなる・増える
屋根裏のリフォームが人気の理由は、収納スペースを増やせることです。本来デッドスペースだった屋根裏をリフォームすることで、収納場所として有効活用できます。
しかし、屋根裏の収納スペースは取り出しが困難になります。そのため使用頻度が低いイベントごとのグッツや季節用品の収納スペースとして活用するのがおすすめです。
部屋がひとつ増える
屋根裏は、収納スペースだけでなく部屋としてもリフォーム可能です。快適な空間となるようにリフォームすることで、部屋として活用できます。
屋根裏の部屋は秘密基地のような空間になるため、趣味部屋に最適です。また小屋裏が狭い場合は、増し床工事を行うことで広くすることもできます。他の部屋と比べてさほど広くはできませんが、趣味部屋のような特別な部屋なら十分な空間に仕上がるでしょう。
屋根裏のリフォーム時に注意するポイント
屋根裏のリフォームを行う際は注意点が3つあります。以下では、それぞれの注意点を解説していきます。
熱や湿気への対策
屋根裏は太陽の真下の空間になるため、熱や湿気の対策が必要です。また窓を設置していない空間になるので、湿気が溜まりやすくカビが発生しやすい環境になっています。
熱や湿気への対策には、換気扇及び窓の設置や調湿効果のある内装材選びなどが挙げられます。たとえば、屋根裏には後付けで天窓を設置可能です。設置する天窓に開閉式タイプを選ぶことで換気ができます。
他にも調湿効果のある珪藻土クロスを施工することで、湿気を吸ったり吐いたりしてくれます。屋根裏の湿度をコントロールしてくれるため、カビの繁殖を防ぐことに効果的です。
使いやすさを考慮する
屋根裏をリフォームする場合は、使いやすさも考慮する必要があります。たとえば、屋根裏の入り口を目立たないようにコンパクトに設計する場合があります。しかし屋根裏を収納スペースとして活用する際に、入り口が狭すぎると荷物を運びづらくなってしまうのです。
他にも屋根裏の床は強度が弱いので、重い荷物を収納したい場合は補強する必要があります。このように屋根裏を設計する際は、使用目的に合わせて使いやすさまで考慮する必要があります。
屋根裏部屋も固定資産税になる可能性がある
屋根裏をリフォームする際は、固定資産税の対象になる場合があるので注意が必要です。なぜなら、屋根裏は本来固定資産税の対象になるからです。
固定資産税は、床面積の合計である延べ床面積に基づいて算出されます。しかし、小屋裏については「設置される階の床面積の2分の1未満」で「天井高が1.4m以下」の場合は算入されません。そのため、固定資産税の対象とならずに済むのです。
ですがリフォームによって条件を超えてしまうと、固定資産税の対象になります。固定資産税を抑えたい方は、小屋裏を広くしすぎないように注意する必要があるでしょう。
屋根裏のリフォームに必要な費用と日数
屋根裏のリフォームは内容によって費用や日数が異なります。以下に3つのパターンに分けて費用と日数を解説します。
屋根裏収納をつくる場合
屋根裏収納のリフォームにかかる工事期間は、一般的に1~2日程度です。屋根裏収納を作る際は、開口部や足場の取り付けなど基本工事が必要となります。またオプションとして換気扇や電灯などを取り付ける家庭が多いです。
そのため屋根裏収納を作る場合は、「基本工事費用」「オプション費用」「諸経費」の3つの費用が発生します。以下にそれぞれの費用についてまとめてみました。
費用の種類 | 工事内容 | 費用相場 |
基本工事費用 | 開口部や足場の取り付け、床の設置 | 19~24万円 |
オプション費用 | 電灯やコンセントの設置、換気扇の設置、手すりの設置、固定階段の設置 | 10~50万円 |
諸経費 | 現場管理費や人件費など | 1~4万円 |
屋根裏収納をつくるのに必要な費用は、上記の費用の合計となるため30万円程度になります。ちなみに内装工事がシンプルになるため、屋根裏部屋リフォームと比較すると費用は安く抑えられるでしょう。
部屋をつくる場合
屋根裏部屋をつくる場合は、工事期間が3~7日程度かかります。屋根裏部屋は快適な空間にリフォームする必要があるため、収納に比べて多くの工事が必要です。以下に屋根裏部屋を作る際に必要なリフォームをまとめました。
費用の種類 | 工事内容 | 費用相場 |
基本工事費用 | 天井開口・はしご設置、床の施工、壁紙クロスの施工、エアコンの設置 | 24万円 |
オプション費用 | 電灯やコンセントの設置、換気扇の設置、手すりの設置、固定階段の設置 | 60万~69万円 |
断熱工事費用 | 断熱材の施工 | 40万~80万円 |
諸経費 | 現場管理費や人件費など | 1~4万円 |
屋根裏部屋をつくる場合は、上記の費用の合計となるため75万~120万円程度かかります。屋根裏部屋は、断熱工事が必要となるため屋根裏収納に比べて工事費用は高額です。
増し床工事で屋根裏の空間を広げる場合
既存の屋根裏部屋を広げる際は、増し床工事が必要となります。増し床工事を行う場合は、既存の屋根裏にある壁を壊して広げる必要があります。また解体後に床や壁を施工する必要があるため、工事は一日中かかるのが一般的です。
増し床工事を行う場合は10万~15万円程度の費用がかかります。ただし、広げる面積が大きければ大きいほど費用は高額になります。